新年あけましておめでとうございます!本年もどんな生きものたちに会えるのか本当に楽しみです!!!
突然ですが皆さんは「オニオコゼ」という魚をご存じでしょうか。見た目はゴツゴツとした岩のような魚で海底の砂底に生息しています。時には砂から全身を出して岩に擬態し、時には砂の中に潜ってじっとしているオニオコゼ、恐ろしい毒針を持つ危険生物でもあります。
近い仲間のオニダルマオコゼでは刺された人間が死亡したという報告がありますが、今のところオニオコゼではそのような報告は聞いた事がありません。しかしその背びれには16本から18本の鋭い毒針を持ち、ウェットスーツや長靴などを軽く貫通します。刺されると「満潮から干潮になるまで痛む」と言われております。
そんなオニオコゼ、一見してあまり縁起のよさそうな魚には思えないですよね。
しかし今回敢えて縁起の良い魚として紹介したいのは全てのオニオコゼではなく、最近水族館にやってきたこのオニオコゼ!
なんと全身が黄金に輝いています!
このオニオコゼは俗に『黄色個体』と言われており、全身が黄色になってしまった、とても珍しい突然変異個体なんですね。
オニオコゼ以外ではヒラメやイサキ、ダルマオコゼなどの魚でも確認されております。なぜこの黄色個体が珍しいのかというと、黄色という色は海の中ではとても派手な目立つ色です。…なので、黄色いだけで天敵となる生きものにも見つかりやすくなります。更に体が小さく天敵の多い子供の時代に食べられてしまう事が多いのです。
そんな危険な時期を乗り越えて大きくなることができたのがこの黄金のオニオコゼなのです!
しかしながら、オニオコゼの黄色個体は他の魚種に比べて個体数が多い様にも感じられます。もしかしたら、背びれの毒針のおかげで難を逃れている個体が多いのかもしれません。
ひときわ輝きを放つ黄金のオニオコゼ!その背景には並々ならぬ苦難を乗り越えてきた事でしょう。これは縁起の良い事間違いなしです!ちなみに黄金のオニオコゼは不思議な水槽の近く、「砂底にすむ魚」水槽で現在も展示中です!皆さん!是非参拝…いやいや会いにきてくださいね!
こざかなくん