4月に入ってから珍しい魚が能登半島近海で漁獲されました。その名も『アカマンボウ』!マンボウと言っても実際にはマンボウの仲間ではなく、有名な魚でいうとあのリュウグウノツカイに近い魚なのです。(マンボウはフグ目、アカマンボウはアカマンボウ目)
そしてこの魚がどれくらい珍しいのかというと、漁師さん曰く年に1~2尾程度しか漁獲されないみたいです。そして全国のどこの水族館に行っても、今のところこの魚の生きている姿を見ることはできない非常に飼育の難しい魚でもあります。残念ながらこの個体も搬入時には生きていたものの、時すでに遅く虫の息…。展示するには至りませんでした。
この個体は富山湾に設置してある定置網に入っていました。話によるとこの魚、イカや魚肉を餌として使う延縄漁でも漁獲されるようで、食用にもなります!沖縄ではマンダイと呼ばれ、メジャーな魚らしくスーパーにも並んでいます。僕も沖縄のとある漁港の競りを見学していた時も座布団一枚位の大きさがあるアカマンボウがたくさん並んでいるのを見ました。その日はスーパーで買ったアカマンボウの刺身を酢飯に乗せて[アカマンボウ丼]としていただきましたが、味はさっぱりとしていて物足りない印象を受けました。後から調べるとどうやらソテーやムニエルなどに向いている魚みたいでちょっとだけ悔しかったです。
地域では食用にもなっているアカマンボウですが、その生態には謎な部分が多く、まだ知られていないことだらけの魚でもあります。いつかはこの魅力的な魚の生きた姿を皆さんに見ていただけるようにこれからも日々研究に精進していきたいです!
(こざかなくん)