今月に当館で生まれたカマイルカの赤ちゃん!今回はその赤ちゃんが飲んでいるミルクの話です。
そもそもイルカはホ乳類なので赤ちゃんの頃にはお母さんのミルクを飲まなくてはいけません。イルカのおっぱいは体の後ろの方についており、普段は『乳溝』という溝にしまってあります。赤ちゃんがそこをつついて刺激すると、乳首が出てきてミルクを飲む事ができます。しかし一回にミルクを飲む時間はわずか数秒。幼い時の小さな体では頻繁に呼吸をしなければならないので陸に棲むホ乳類のようにゆっくり飲む事は出来ないのです。ちなみに右の写真は実際に赤ちゃんがミルクを飲んでいる時のものです。
そんなイルカのミルクは脂肪分が非常に多く、カマイルカに近い種類のスジイルカでは人間や牛の約5倍の濃さと言われています。赤ちゃんは生まれてから約5時間後に初乳を飲み、そこからみるみるうちに成長します。サメなど、外敵が多い海では何より早く大きくなる事が生き残る為に重要なのです。…ちなみに気になる味の方は非常に不味いらしいです。(機会があれば僕もトライしてみようか!…なんて。)
カマイルカの赤ちゃんは2~3ヵ月で徐々に歯が生え始め、この頃から少しずつ魚などミルク以外のものを口にするようになります。しかし、この後も生後1年近くまではミルクを飲むと言われています。サクラの赤ちゃんも産まれてからもうすぐ1カ月が過ぎようとしていますが、もうしばらくはお母さんに甘える日々を過ごしそうです。 (こざかなくん)