ある日、職場の先輩が僕に言いました。「アブラツノザメの赤ちゃん生まれたよ!」えぇ!!本当ですか!!!?アブラツノザメはジャイアントケルプの水槽に現在一尾だけで泳いでいるサメです。イルカ班でありながら魚が好きな僕は居てもたってもいられなくなり実際に見に行きました!するとそこにいたのは産まれたばかりの可愛い赤ちゃんザメ!しかも産まれた瞬間を現場に居合わせたカメラマンが激写し、今回は写真も提供していただけました!
皆さんお気づきですか?実はこのサメの赤ちゃんは親と全く同じ姿のまま産まれてくるのです!卵胎生と言ってお腹の中で卵を孵化させ、卵に含まれる栄養である程度の大きさになったら産まれてくるというシステムです!(ちなみにジョーズで有名なホホジロザメも卵胎生なんですよ!彼等は共食いしますけどね…。)
アブラツノザメというサメは実は名前が知られてないだけで皆さんに一番身近なサメとも言えます![むきさめ][深海ザメの肝油]…と言えばピンとくるのではないでしょうか?実はとてもおいしいサメです。
そんなアブラツノザメが成熟するのに雌では約23年、雄では約14年と言われています。そして驚くべきはその妊娠期間です!その期間なんと20~22ヶ月!皆さんがよく知っているアフリカゾウとほぼ同じ妊娠期間なのです!(脊椎動物でもトップクラス!)
今回は出産に立ち会う事はできませんでしたが、約2年という長い間…お母さんザメのお腹の中で大切に育てられてきた可愛い赤ちゃんザメが元気に泳いでいる姿を見るだけで心がとても温かくなりました。これからもこの子達を温かい目で見守っていきたいです。…が、それも果てもない話で、実はこのサメ…60年以上も生きる事があるらしいです。 (こざかなくん)