最近ガクッと気温が下がり、肌寒い日が続きますね。季節の変わり目は体調を崩しやすいので、皆様も十分にお気をつけ下さい。という私は鼻風邪真っ最中ですが…(汗)
さて、水族館地先の海も気温ほどではありませんが、水温も徐々に下がってきました。これ以上寒くなる前に採集をしよう!というわけで先日、潜って参りました。狙いはウニやサザエといったふれあい用生物です。水深も2~3mを中心に浅い場所で行ったので、素潜り採集です。端から見たら採集というより、漁をしている海女さんという感じでしょうか?(笑)
そして、お目当ての生物をしばらく採集していると、岩の上でモゾモゾ動く物体を発見!一目散に近づいて捕獲してみました!それは大きさ10cmほどのアメフラシでした…っが春先によく見かける「アメフラシ」とは明らかに違います。体からモジャモジャした突起物がたくさん生えているのです。
採集後、調べてみると「フレリトゲアメフラシ」と判明しました。体表には多数の樹状突起物の他に、美しいコバルトブルーの斑点が散在しているのも本種の特徴です。
その日は水族館に持ち帰り、予備水槽へ収容しました。
採集から2日経ち、ふとフレリトゲアメフラシのいる水槽を見てみるとこんなものが!
モ、モンブラン?そう思ったのは私だけじゃないハズ!
実はコレ、フレリトゲアメフラシの卵塊なのです!よーく見ると粒々があって、その一つ一つが卵だということがわかります。アメフラシ類の卵塊はその細長い特有な姿から「海素麺」と呼ばれています。アメフラシの卵塊というと黄色いイメージがあったので、茶色もあるんだな~っとまた新たな発見ができました。
見た目が美味しそうな海素麺ですが、一般的に苦く美味しくないとされ、地域によっては海藻由来の毒性を含むことがあるため、海で見つけても食べないでくださいネ。
(見習いガッパ)